原油・エネルギー株が下落。マーケットへの影響は?

6/17に原油価格が一時108ドル台まで急落しました。世界的な景気減速懸念と、バイデン政権が燃料輸出規制を出すのではという観測が流れたことが背景です。

原油価格下落に伴って米国エネルギー株も下落しています。エネルギーセクターETFが一日で-5.47%、直近高値の$93からは21%の下落と、年初の好調相場から一転ベア相場入りとなりました。

エクソンやシェブロンなどのエネルギー企業に対して、追加課税を米政府が検討しているというニュースで雲行きが怪しくなり、そこからFOMCなどの地合いを受けて一気に下落してきました。正直、これらの追加課税がエネルギー不足の根本的な解決には寄与しないように思えます。むしろ追加投資を行い生産量を増やす必要がある局面です。

原油価格だけでなく、一足先に天然ガスもフリーポートLNGのプラント休止に伴い価格が下落しており(欧州向けLNG輸出が減るためヨーロッパの天然ガス価格は急騰してますが、、、)、原油・天然ガス価格の下落はインフレ鈍化の要因となります。

バイデン政権やFRBにとってはインフレを抑えることが至上命題であり、インフレ鈍化が確認されれば金利引き上げにも歯止めがかかるのではという声もあります。リセッションやデフレはサイクル的にはテクノロジー株優位となってくるので、ここでセクターローテーションのきっかけになるかどうかも注目です。実際6/17のマーケットでは、同様のセクターローテーションのような動きが垣間見えました。