==2023/2更新==
シンガポールREITの中で規模的にも2トップともいえるAscendsとCapitaLand Integrated Commercial Trustのうち、今回はAscendasについてまとめたいと思います。
シンガポールREITの代表格であるAscendas ReitはIndustrial(産業系)のREITに属します。
保有物件もビジネスパークを中心とした超優良物件を保持しています。特に直近では物流施設の取得にも力を入れ、シンガポール・オーストラリアのみならず米国での物件取得も進めています。
シンガポールREITが誕生してから20周年を記念して作成された動画ですが、Ascendas REITの歴史がわかります。
時価総額:11,687 (S$ m) 約11,687億円 (2023.02.20時点)
<直近四半期(FY22)の実績 >
売上:1,352M $ (YoY +10.3%)
Net Property Income: 968M$ (YoY +5.2%)
DPU:15.79 (cents) (FY 22実績)
配当利回り:約5.6%
占有率:94.6% (YoY +1.4pts)
保有物件ポートフォリオの特徴:
・シンガポール,オーストラリア,米国, UKの4カ国に分散(シンガポール62% 米国 15% オーストラリア14% UK 9%)
・ビジネスパーク・サイエンスパークで全体の40%
・データセンターも8%保有。物流施設も25%まで拡大。
2022年では、物流施設(オーストラリア、米国)を新規取得することでポートフォリオの分散化を進めている。
物件の管理も上手く行っており、占有率も94.6%となっている。
シンガポール国外の投資が増えるにあたり、現地通貨での調達にこだわることで、ポートフォリオ全体でのNatural Hedgeを行い、為替リスク対策を行っている。
テナントはテックやライフサイエンスなどのグロース系企業の割合が高く63.3%を占めます。
トップ10テナントはシンガポール大手企業を筆頭に全体の16.6%を占めています。
<財務指標>
レバレッジ36.3%と健全な水準を維持しており、金利上昇局面で不動産価値が下落しやすい今の環境下でも強い財務基盤を誇っています。CapitaLand系列の優良銘柄で格付けも高いため、借入金利率も2.5%と金利コストを抑えています。
アジア系リートのETFではほぼ必ずといっていいほど組み込まれている銘柄であり、シンガポールリートの中でも投信及びETFからの資金流入があり、取引高も多いです。(逆に言うと、ベアマーケットによる投資信託・ETFからの資金流出が多くでた場合は株価にマイナスの影響があります。)アジアリート最大規模で安定性もあり、かつ6%近い利回りがあるので、長期投資にも向いています。アジアリートを始めたい方にはオススメの銘柄です。