調整局面後の米国株見通し 年末に向けての上昇ラリーはあるか?

9,10月と続いた調整局面ですが、今週実施された日銀会合・FOMCの後、長期金利も下落し日本株・米国株ともに急速に反発しています。

米国株インデックスであるS&P500やナスダック指数は7月末の高値から10%下落し、調整局面となりましたが、ここから先反発が続くのかさらに下落するのかという観点で岡崎氏が分析を行なっています。

S&P500が10%以上下落した過去17回の局面のうち12回(つまり70.6%の確率)は下落トレンド(20%以上の下落)にはなっていません。さらに、"景気後退ではない"かつ”利上げ”のケース4回では20%以上の暴落はなく、最大下落率10%前後で全て反発しています。

調整局面を迎えるまではVIX指数に注目し、VIXが18以下であれば強気を継続という戦略をとっていましたが、調整局面を迎えた今後は"信用リスク"が重要になると岡崎氏は分析しています。ここでの信用リスクとは「ハイイールド債のスプレッド」と定義しています。上記4回のケースではいずれも信用リスクは低く0.2-0.5の範囲で収まっています。20%以上暴落するケースではこの信用リスクが+2を超えており、リーマンショック時は最大+17.4となっていました。したがって、ここから年末までのラリーがあるかどうか、ハイイールド債の動きに注目することになります。

 

ハイイールド債のETFはティッカーコードHYG (もしくはJNK)で確認することができます。もしこのETFが下落してくるようなことがあれば、株式のポジションも減らす必要が出てきます。3月のシリコンバレーバンクの破綻時もハイイールド債ETFの価格は暴落せずに踏みとどまっていました。現時点でもETF価格は安定しているため、今の状況であれば株価は反転上昇を継続できそうです。

 

日銀展望レポートの内容も含めて、より詳細の解説をしてくれていますので、ぜひ元動画もチェックしてみてください。

【日銀展望レポートから読み取れるポイント】調整局面入り後の米国株投資戦略(岡崎良介さん) [マーケットディーパー] - YouTube