現在の金利高局面を受けて、各銘柄のターゲットプライスとレイティングをCLSAがリリースしました。
アップグレード (2銘柄): CapitaLand Ascendas REIT, Keppel DC REIT
ダウングレード(7銘柄): ESR-Logos REIT, Frasers Centrepoint Trust, Keppel REIT, Manulife US REIT, Mapletree Pan Asia Commercial Trust, Mapletree Industrial Trust, Suntec REIT
評価の際、焦点となっているポイントは下記3点。
- LTV,Gearing ratio:負債比率,レバレッジの数値
- 借入金の平均金利コスト
- 金利上昇に対するヘッジ
Mapletree Pan Asia Commercial TrustやKeppel REIT, Suntec REITはレバレッジを示すGearing ratioが規制上限の50%に近い水準となっており、金利上昇に伴う金利コストが増えやすい体質となっている。さらに物件価値下落や新規取得を行う際に、増資を選択する可能性が高まるため、株価にはマイナス要因。一方、SPH REITやCapitaLand Ascott, Keppel DC, Frasers Centrepoint, CapitaLand Ascendasは健全なGearing水準を維持している。
金利ストレステストで最も下値余地懸念があるのが、Suntec REIT (-15.4%), Keppel REIT(-8.7%)。2銘柄とも負債比率が高く、Suntec REITは借入金の58%しか金利ヘッジをしていない。Manulife US REITとESR-LOGOS REITは借入金の平均金利が高く約3.3%となっている。Ascott やSPH REITなどの低金利銘柄は1.7%や1.8%の金利で、2倍近い金利コスト負担となる。
今回レポートのターゲットプライスとレイティングは下記となっています。
シンガポールREITマーケット市況や各銘柄の指標は下記記事に記載しています。