【書評】三体 劉慈欣

オバマ元大統領が絶賛した本書。だいぶ遅れてこちらの小説を読んだのですが、最高のSF小説と呼べるレベルだと思います。中国の文化大革命の話からスタートするため、最初はSF感は全くないのですが、話が進むにつれミステリー度が高まり、宇宙・異星人に関係する話でSF感満載になっていき、一気に面白くなっていきます。

三体

三体

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物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート女性科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。

数十年後。ナノテク素材の研究者・汪淼(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体〈科学フロンティア〉への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象〈ゴースト・カウントダウン〉が襲う。そして汪淼が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?

三体、三体Ⅱ:暗黒森林(上下巻)、三体Ⅲ:死神永生(上下巻)の三部作で、何世紀にもまたがる話であるため、主人公はそれぞれの話で変わります。メインキャラクターは変わるものの、もちろん流れは引き継いでおり、ストーリー上全ての主人公が重要で関連しています。Amazonレビューでも多くのかたが書かれていますが、最終章はあまりにも壮大な規模での着地になり、想像を絶する世界です。

三体 (全5巻) Kindle版

 

2023年にはNetflixでのドラマも始まるようです。このSFの世界が映像化されるというのはワクワクしますし、本当に楽しみです。

 

ただのSF小説の話だけでは、投資に全く関係ない記事になってしまうので、強引に投資の話に持っていくと、三体のようなSF・宇宙好きには宇宙銘柄への投資が向いていると思います。宇宙銘柄筆頭のイーロン・マスク率いるSpaceXはまだ上場していないので購入できませんが、ロケット打ち上げで多くの実績があるRocket Lab(RKLB)や人口衛生を使ったデータ解析のBlack Sky(BKSY)など株価が暴落して割安になっているSPAC宇宙銘柄が多くあります。少額であれば、10年後を見据えて余剰資金の範囲内で仕込むのもよいと思います。ちなみにキャシーウッド氏のArk InvestmentもARKXというティッカーで宇宙銘柄に投資するETFを出しています。