株価急騰中のテスラの企業価値は?ダモダラン教授が試算。

年初から米国株式指数は好調で特にナスダックは年初来+10%と大きく上昇しています。その中でも先週1/25引け後に決算発表を行ったテスラ株は1/26,27日と2日連続で+10%以上の上昇を見せています。このタイミングで企業価値評価で有名なダモダラン教授がテスラ株のバリュエーションについての動画を公開しました。

ダモダラン教授はニューヨーク大学スターン経営大学院で企業財務と株式評価を教えています。財務・会計視点でのファンダメンタルズ分析だけでなく、グロース株の高いバリュエーションを支えるストーリーなど定性分析と定量分析をどう組み合わせて数字に落とし込むかに焦点を当てた書籍は特に有名です。ダモダラン教授の授業はYoutubeでも見ることができるので、バリュエーションに興味のある方はぜひ見てみることをおすすめします。

そのダモダラン教授が前回Teslaのバリュエーションを行ったのは2021年11月。約13ヶ月前の株価ピーク時でした。その時の株価は$1200(現在の株式分割後換算で$400)だったが当時ダモダラン氏の評価額は$579(現在換算で$190)だった。1/27時点で$177ドルであるため近い水準となっていました。そして今回、最新の評価では$129.72としています。

最新の評価を行うにあたって反映した事項は、

  • 2022Q1-Q4の決算。Rev成長率がやや鈍化。
  • 2023年の市場環境は2021 ,2022年とは異なる。高い金利(資本コスト)はバリュエーションにネガティブ。
  • マスクの影響は大きい。テスラの宣伝を行う上で最高のセールスパーソン。Twitterの件はポジティブにもネガティブにも作用する可能性はある。

バリュエーションにあたっての成長率、マージンなどの前提は下記スプレッドシートに記載しています。

下記、教授のブログにも詳細が記載されています。