【書評】ASEAN 企業地図 桂木麻也:東南アジアマーケットの理解を深める良書

アジアでのビジネスや企業を理解する上で簡潔にまとまっている良書です。東南アジアでビジネスで行っているかたをメインターゲットとしていますが、シンガポールREITに投資を行っている人にも有用です。特にシンガポールでは政府系ファンドがどこに投資を行っているかの系譜やREITのスポンサー企業についての見識を深めることができます。

シンガポールを始めとした、タイ、インドネシア、マレーシアなどの東南アジア諸国に加え、香港についても個別のチャプターで深掘りした説明がされています。ASEANアジアビジネスに関わりのある方はよくご存知かと思いますが、財閥系がビジネスに与える影響力がまだまだ大きく、どの企業と結びつきが強いかなどを把握しておくことはビジネスを広げていく上では必須の知識となっています。その観点からも各国の項目で詳しくまとめられているのは、他の書籍にはない利点となっています。

さらに、ASEANを業界別に横串で見たチャートマップも記載されており、自動車業界や航空、通信業など簡潔に全体感も把握できます。

ASEAN進出を考える人の必読書!

2015年に発行された『ASEAN企業地図』に新しくミャンマー、ベトナムを加えて大改訂。
ASEAN各国の政治・経済動向のほか、
ASEAN有力企業グループの近年の動向を解説。
各国の有力企業グループごとに相関図があるので、
グループを率いる財閥、資本関係、上場企業の財務データが一目でわかります。
これからASEANに進出したいと考えている企業の方はもちろん、
ASEANに最近進出した企業の方、
投資家にも役立つ内容となっています。