--2023/8/26更新
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投資を行うにあたって、株主総会や四半期決算資料の確認などIR(Investor Relations)と関わる機会が多いと思います。"楽天IR戦記"は市川氏の体験を元にIRがどのような活動を行っているかがわかります。体系的なビジネス書というよりは、ブログ日記を読むような感じでサクサク読むことができます。
部署を一から立ち上げていくところから始まるので、IRに関わる全ての業務をどう整えていくかが詳しく記載されています。さらに、ちょうど楽天のビジネスが大きく動き出す時期で変化が激しいため、通常業務を整えるのみならず、アドホックでの対応も捌きながら話が進んでいきます。具体的には下記のトピックが盛り込まれていました。
- 株式市場との対話:機関投資家・個人投資家それぞれの対応全般
- 公募増資と借入金返済
- 東証一部への市場変更
- グローバルオファリングによる海外での資金調達
決算発表に関わる資料作りなど、いかに経営トップとコミュニケーション取りながらポイントをまとめ、それを適切に投資家に伝えることの重要性がわかります。IRに関わっている方のみならず、経理・財務や経営企画部の方が読んでも得るものは多いと思います。もちろん、投資家にとっても、普段目にしているIR資料がどのような過程を経て作り込まれているのか、興味深く読める一冊です。