FOMC は予想通り0.75ポイントの利上げを実施。金融引締めを継続。

9/21にFOMCは0.75ポイント利上げを行いFF金利を3-3.25%としました。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、金融当局としてインフレを退治する姿勢を鮮明にした。米連邦公開市場委員会(FOMC)は20、21両日に開催した定例会合で、主要政策金利を0.75ポイント引き上げることを決定。0.75ポイントの利上げはこれで3会合連続。FOMCは今後について、市場予想よりさらに積極的な利上げに動くとのシグナルを発した。

パウエル議長は21日、FOMC会合後の記者会見で「われわれはインフレを過去のものにする必要がある。痛みを伴わずにそうする方法があれば良いが、それはない」と述べた。今回の利上げにより、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は3-3.25%となった。

利上げ幅、2022年末のドットプロットは事前予想と乖離なく、コメントもジャクソンホール会議での発言と大枠同様のものでした。しかし2023年末のプロットが予想よりタカ派であり、質疑応答でさらに厳しい引き締めを示唆する発言が出たことによりNYダウは500ポイント以上下げました。

失業率の悪化についても発言しており、ソフトランディングは不可能でリセッションによるインフレ抑制への決意を表明したと見られています。

不動産関連では

  • 引き続きMBS(モーゲージローン)保有の削減を継続。(モーゲージの売却はせずに償還による削減のみ。)
  • インフレを抑えるには不動産価格が下がるのが望ましい

とこちらも厳しいコメントが見受けらました。特に家賃はCPIに占める割合も大きく粘着性の高い要因のため警戒感が伝わります。

債券王のガンドラック氏はリセッション懸念を考えると0.25%の利上げに留まるべきと事前に発言していましたが、今回の0.75%利上げにより実質金利は1%超え、2年-10年債の逆イールドがさらに進み、リセッション入りのシグナルを発しているとコメント。70%の確率で2023年のリセッションは起きる、リスクアセットは売りとの見解を示した。

先日CPIが上ブレした際に、株式などのリスクアセットへの警鐘が出ていましたが、その時と変わらないスタンスです。下記記事でまとめています。