橘玲氏によるタックスヘイヴン。最近は人文学系の書籍が多くなってきましたが、資産運用に関する「黄金の羽根の拾い方」や「マネーロンダリング」などの経済小説も秀逸です。その中でも今回はシンガポールを舞台とした「タックスヘイヴン」を紹介したいと思います。
発売は2014年とかなり前の本ですが、橘氏お得意の節税スキームなどの話を交えたミステリー小説兼国際金融小説で、シンガポール在住者には馴染みのある場所(オーチャードやクラークキーなど)が多数出てきます。クラブストリートなど観光ではあまり訪れない場所も描写され、小説を読みながらシンガポールの雰囲気を感じることができます。前作「マネーロンダリング」の小説ほど、実用的な節税スキームの話は出てこないですが、登場人物も味があり、国際金融小説として良くできています。
小説の舞台になった場所のフォトツアーが以下のサイトにあるため、こちらでイメージを参照しつつ小説を読むとより一層楽しめます。
シンガポールに興味のある方、投資に興味のある方はぜひ読んでみてください。