CapitaLand Integrated Commercial Trust 2022 1H決算

シンガポールREIT最大のCapitaLand Integrated Commercial Trustが2022 1H決算を発表しました。

 

Revenue: S$687.6M (YoY +6.5%)

NPI: S$501.6M (YoY +6.2%)

1Qからの流れを受け継ぎ、ポートフォリオ全体ではもちろんのこと、Retail, Office, Integrated Developmentの全てアセットタイプでRevenue, NPI 共にYoY成長しています。

DPUは5.22cents (YoY+0.8%)と小幅上昇となりました。エネルギー価格上昇によりUtility Costが+S$7.2M (YoY+4.4%)上昇している点、一部の物件でNPIとDIで会計上の認識タイミングギャップがある点がDPU押し下げ要因となっています。

直近原油価格も下がってきているので、この基調が続けばコストも下がってくることになりますが、2022年についてはヘッジすることで対策を打ち、さらに物件のエネルギー効率化などを模索していくようです。このようにエネルギーコスト対策にスライドを1枚さいて説明することは過去あまり例がなく、いかにエネルギー価格上昇が影響を与えるかを物語っています。

 

物件の稼働率については93.8%と前Qtrより0.2ptsの改善となっています。オフィスの+0.5Pts改善が寄与しています。

 

ショッピングモールはテナントの売上や買い物客がそれぞれYoY +15.9%, +12.5%とコロナ禍から着実に回復している点が数字でも見てとれます。一方、賃料の値上げには転嫁できていないので、ここを改善できるかが今後の焦点です。ちなみにオフィスのほうは+8.5%の賃上げを達成しています。

また、今回はNPIとDIでタイミングギャップがあるため、配当がYoYであまり伸びませんでしたが、2022後期~FY2023に配当プラスの影響が出てきそうです。

現在のPBR, 配当利回り水準は5年平均よりやや割安となっています。

 

参照:決算資料

 

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