個人投資家 テスタさん x 井村さん対談②

個人投資家 テスタさん x 井村さん の対談第二回です。今回は難局の乗り越え方というテーマでの対談。

前回(第一回)についての記事はこちら。

 

テスタさんは損切りを徹底しており、去年8月頃からやり方を変えている。

去年8月の決算発表時期の頃からかな。「決算がいいのに上がらない」みたいな銘柄が増えてきてた。みんなが決算を見すぎて「決算先取り」をする人が多くなっていたせいもあったと思う。それを感じてからは、やり方を変えた。去年までは自分のほうが正しいと思ったら株価が逆にいっても耐えていたけど、今年は株価が逆にいったら切って、戻って来たらまた買うようにしているね。

柔軟にアプローチを変えないと利益を出すのは難しい。

ある時点では効果があるやり方でも、みんながやりすぎると難しくなってくる。なんでもそうだけど、流行して流行りのピークが来たら、逆になっちゃう。

井村さんは昨年は海運、その前はSaaS銘柄の分析に力を入れていたが、今はバリュー銘柄で特に「PERが低い、配当利回りが高い、増益増配がみえる」銘柄を中心に物色している。特に注目は「エネルギー、地銀、不動産、機械・半導体セクター」とのこと。ウクライナ侵攻や米利上げ、さらには資源高騰やインフレ、円安などの難局を乗り越えるために、上記セクターに行き着いたようです。

 

例としては、地銀の有価証券利益や、もし利上げが実現した時の収益改善期待、不動産については円安による海外投資家の買いや、インフレによる賃貸・中古物件に強い銘柄も狙い目として考えているなど。

だから不動産開発を主にしているところよりは、すでに不動産を持っていて賃貸をしているような会社のほうが相対的に魅力は高まると見ています。ただし、テレワークでオフィスの空室率が上がり賃料は下がっているし、今後も人が戻るとはかぎらない。オフィス向けよりも居住用のほうがいいかな、とか。中古住宅に強いところも狙い目な気がします。中古市場は不況耐性があり、底堅い実需が期待できそうですので。

 

さらに、テレ東大学の動画でもテスタさん井村さんの投資手法について語られていましたので、こちらも必見です。テスタさんがデイトレを中心としていた時代の「板の向こうの投資家がどのように考えているか推測して売買を行っている」エピソードなどが特に興味深かったです。