【書評】新しい世界の資源地図 ダニエル・ヤーギン

米国を中心に世界的にインフレが進んでおり、特に原油や天然ガスなどのエネルギー価格の高騰が問題となっている中、今まさに旬なテーマを扱っている良書です。ダニエル・ヤーギン氏は1992年に「石油の世紀」という本でピューリッツァー賞を受賞するなど、エネルギー史に精通している専門家です。

 

本書は 1.米国の視点 2.ロシアの視点 3.中国の視点 4.中東の視点 5.今後のロードマップと環境問題 という流れで構成されています。特にロシアがエネルギー資源を国際交渉の武器としてどのように活用しているか、さらにウクライナとの対立などを歴史的な背景から非常にわかりやすく解説しています。

 

ヤーギン氏は大学や経済フォーラムなどのイベントで多数講演を行っておりますので、youtube等でも関連動画が多数見つかると思います。こちらはMITでの講演になりますが、まずは動画で全容を掴んでみたいというかたにオススメです。