シンガポールREIT市場全体での4月パフォーマンスの振り返りです。シンガポールでの投資イベントでREITセミナーを実施しているKenny Loh氏の5月1日レポート分の要約になります。
FTSE ST REITインデックスは先月末の864.41から853.56と、-1.25%の減少となりました。
長期でのチャートはボックス圏内での推移となっています。
各銘柄のファンダメンタルを見ていきましょう。
緑色のセルが目立つ通り、割安銘柄が多くある状況です。
<Price/NAV>
Price/NAVの欄が株式でいうPBR相当の指数で、割安度を示しています。
*NAV=net asset value(純資産総額)
ST REITインデックスのPrice/NAV は0.99と4月レポートの1.00よりも割安になっています。
Price/NAVの上位5銘柄は
Most overvalued REITs (based on Price/NAV)
- Parkway Life REIT (Price/NAV = 2.06)
- Keppel DC REIT (Price/NAV = 1.56)
- Mapletree Industrial Trust (Price/NAV = 1.41)
- ARA LOGOS Logistics Trust (Price/NAV = 1.27)
- Mapletree Logistics Trust (Price/NAV = 1.20)
- Ascendas REIT (Price/NAV = 1.20)
下位5銘柄は
- Most undervalued REITs (based on Price/NAV)
- BHG Retail REIT (Price/NAV = 0.60)
- Lippo Malls Indonesia Retail Trust (Price/NAV = 0.61)
- EC World REIT (Price/NAV = 0.70)
- ARA US Hospitality Trust (Price/NAV = 0.72)
- OUE Commercial REIT (Price/NAV = 0.74)
- Starhill Global REIT (Price/NAV = 0.74)
となっています。
<配当利回り>
ST REITインデックスの配当利回りは6.00%と4月レポートの5.86%よりも高くなっています。しかも、40銘柄中14銘柄は利回りが7%を越えています。
Highest Distribution Yield REITs (ttm)
- United Hampshire REIT (9.76%)
- EC World REIT (9.64%)
- Prime US REIT (9.10%)
- Keppel Pacific Oak REIT (8.63%)
- Manulife US REIT (8.53%)
- Sasseur REIT (8.51%)
株式と同様、配当利回りが高ければ良いというものでもないので、配当利回り単独での投資判断は危険です。配当の持続性やなぜ投資価格が下がっているのかを考慮し、他の指標も勘案しながら、投資判断を行う必要があります。
他にも4月にあったREIT関連ニュースや、シンガポール10年債や米国10年債との比較チャートなど、盛りだくさんのコンテンツになりますので、ぜひ元サイトもチェックしてみてください。
参照:Kenny Loh's blog
Singapore REIT Monthly Update (May 1st 2022) - My Stocks Investing