インフレ時のシンガポールリートのパフォーマンスは?

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前回の記事で紹介した通りインフレが進み、金利が上がっている状況でのシンガポールリートのパフォーマンスはどうか?気になるところだと思います。

3/26-27,4/2-3 の日程で行わたSGX主催trading festival 2022の中で関連するセミナーがありました。

 

インフレーション期のコモディティ、REIT,金のリターンを確認すると、全ての期間でREITはinflation rateを上回るパフォーマンスを上げています。(*このデータは米国マーケットでのデータになります。シンガポールREITはまだ歴史が浅いため、長期的なデータとして米国のものを使用しています。)

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1973-1979年では金、1980-1984年ではREIT,1988-1991年ではコモディティがTOPのリターンとなっていますが、全ての期間でInflatation rateをアウトパフォームしているのはREITのみとなっています。REITが安定してインフレヘッジとして使える資産であることがデータとして出ています。REITは不動産としての価格上昇耐性があり、かつ安定した配当が下支えとなっていることも良いリターンを発揮している一因です。

 

さらに、前回のFedの金融引き締め時(2016-2018年)のシンガポールREITのパフォーマンスを見てみましょう。

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この期間についてもREITは順調にリターンを出していることがわかります。

 

もう一つ今の環境下で起きている問題として、急激な円安があげられます。3月に入って以降、ドル円レートは10円以上も円安に振れています。エネルギー価格や食品・日用品の価格もどんどん上がっており、普段の生活を圧迫している要因になっています。シンガポールREITや米国株などの海外資産を持つことは円安に対するヘッジにもなるため、その観点からもポートフォリオに組み込むべきアセットと言えます。