オフィス・リテールの複合REITであるSuntec Reit が2021.5.27よりMSCI Singapore indexの対象から外れることになりました。代わりに東南アジア最大規模のEコマースであるShopeeを運営しているSea Ltdが指数に採用されます。
このニュースによりSuntec reitは2%ほど価格を下げています。
Suntec Reitは2014年11月からMSCI Singapore Indexに採用されており、Singapore 内では知らない人はいないほど有名なオフィス・ショッピングモールであるSuntec cityビルを保有しています。Sutec cityは国内最大規模の国際会議展示場も併設しており、カンファレンスなどの様々なイベントも実施されています。
時価総額: 4,320 M SGD (約3500億円) ⇒シンガポール Office reitとして最大規模
配当利回り:約5.9%
オフィスメイン(+Retail)のため、COVID19の影響で2020年は配当減額などの影響を受けましたが、シンガポールはワクチン接種もスムーズに進んでいるため2021年はリオープニングの恩恵を受ける銘柄となります。
今後、MSCI Singapore Indexからは除外されるものの、MSCI Global Small Cap indexの指数に組み込まれることになります。
MSCI Singapore Indexは25銘柄が組み入れられており、シンガポールのビジネス環境から分かる通り、50%以上が金融セクター、20%が不動産セクターと、かなり業種的な偏りがあります。今回採用されるSea LtdはIT銘柄であるため、全体のバランスが分散化され、良い傾向です。
さらに上位10社で全体の80%を占める構成となっています。
シンガポールをメインとするIndexは2つあり、1つが今回のMSCI Singapore Index、もうひとつはthe Straits Times Index (STI) という指数があります。この2つはどちらも時価総額加重型でかつ採用銘柄も30前後と、パフォーマンスを含め、あまり大きな差はありません。
採用銘柄数 : 30 vs 25
2年間(2019May - 2021 May)のパフォーマンス: -4.69% vs -3.65%
日経平均やダウもそうですが、指数に採用されるor除外される銘柄のニュースは株価・需給に大きく影響を与えますので、しっかり情報を追っていく必要があります。