あっという間に2017年も残すところ一週間となりました。
先日発行された最新のアジアリート市場動向レポートをみていきましょう。
今年一年、アジアリートを代表する香港リート、シンガポールリート共に堅調な一年でした。
一年前と比較して、シンガポールリートは+22%となっています。
これを見てわかる通り、米国・Jリートにとっては伸び悩んだ一年となっています。堅調だった株式市場とは状況がだいぶ異なっていますね。
分配金もREIT指数と同様に堅調に伸びており、実力値に見合った指数の伸びということがいえそうです。シンガポールの分配金は直近減少しており、オフィス賃料の下落が要因となっています。
回復兆候が見えているとはいえ、引き続き注視が必要です。商業施設についても若干下げてみえるのは気になります。
Valuation面でも確認してみましょう。
PBRでみると、年初の1倍をきっていた時よりは割安感は減っています。
ただ利回り5.4%というのは他国と比較すると依然魅力的な水準ではあります。
国債との利回り差をみると、Jリートが一番魅力的に映りますね。
人口が減少傾向にある日本はマーケットとしての魅力は欠けますが、利回り差4%というのは少しずつ投資を始めてよい水準かなとは思います。
米国リートについては利回り差1.7%なので、あまり魅力はないですね。。。NAVでみると、そこまで割高ということもないのですが、今あえて米国リートを選ぶ必要は薄いです。
冒頭でも話した通りアジアリートにとって堅調な一年でしたが、それ以上に株式やビットコインが大いに盛り上がった一年でしたね。
米国の減税法案も通過し、FRBの利上げも12月に予想通り実施されました。このまま利上げが続くとみると、REITにとっては逆風になります。どこまで利上げが続くのか、株式含む他のアセットクラスがどう動くかを見ながら2018年もしっかりREITマーケットを追っていこうと思います。